フルカラーハッピ(法被)の歴史

  • 2010年代より昇華プリントの技術がサイン・ディスプレイ業界に浸透し各メーカーが大型のプリンター設備の開発を進めていったのが始まりです。 その後、業界の中で旗幕を生産していた企業がこの流れにのり、本染め・捺染で生産していたのぼり・旗幕などが昇華プリントで生産されるようになります。 旗幕業界では、昔ながらの職人さんが作る本染め・捺染の製品は後継者不足の影響や生産の工程上高価な物になることから、市場が少しずつ縮小していく流れになりました。それと並行して2020年代にはのぼり・旗幕などの販促品は小ロットから安く作成できる昇華プリントでの印刷が大半になり、ハッピもその流れにのり昇華プリントで作られるようになりました。 ただしハッピはのぼり・旗幕と大きく違い、古くからの製法(本染め・捺染)で作られた本格的なハッピの市場と、昇華プリントで作られたイベント向けのハッピの市場が分かれていることです。 フルカラーハッピ(昇華プリント)の歴史はまだ十数年と浅いためあまり浸透していませんが、価格面や機能性からフルカラーハッピが選ばれる機会は徐々に増えてきています。

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ハッピ(法被)の柄の意味

ハッピの柄によく使用される柄とその意味をご紹介します。

  • 永続をあらわす「市松模様」

    市松模様とは、二色の四角形(特に正方形)が交互に並んで構成された模様のことを指します。
    有名な鬼退治作品の主人公の服が緑と黒の市松模様だったことで一気に知名度が高くなりました。市松模様はシンプルな構造だからこそ際限無く続けることができます。デザインの分野でシームレスと呼ばれる、継ぎ目なくどこまでも繰り返せるという特徴を持っています。そんな無限に続く「永続」という特徴から、市松模様には繁栄の意味が込められ、子孫繁栄や企業における事業拡大などの縁起物として幅広く活躍しています。

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  • 絆をあらわす「吉原繋ぎ」

    吉原(よしわら)つなぎという模様は鎖をイメージして作られています。
    名称の由来は江戸時代に存在した遊郭、あの大炎上で有名な吉原です。元々は吉原の遊郭での遊びを一度覚えてしまうと簡単にはそこから離れられない、という意味で「吉原に繋ぎ止められるような強固さの鎖」を表現しています。こういう表現になるとマイナスなイメージがついてしまいそうですが、実はこの強固な鎖は人と人との絆や縁についての想いが込められており、チームの結束力や組織の団結力の象徴として好まれています。

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  • 安心安全をあらわす「青海波」

    青海波(せいがいは)は文字通り海の波を表しています。それも静かな凪(なぎ)の状態、つまり穏やかな波です。
    発祥は古代ヨーロッパとされている青海波ですが、それが日本にまで伝わった経緯を考えると海路での安全(航海の無事)が願われているのかも知れません。優しい波がどこまでも続くこの模様には、永遠に続く平和と言う意味が込められているとも言われ、安心安全を祈願する場でり利用されることが多いようです。

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